船橋市役所裏の司法書士事務所
司法書士の稲元真一です。

いまや多くの司法書士が就任している成年後見ですが、
私も案件自体は少ないですが、やらせていただいております。

そして、私が後見人をしているご本人様の現金が少ないため、
今後の老人ホームの施設料金支払いのために、ご本人様の所有不動産の売却をする案件を進めています。

そもそもこの案件の始まりは、ご本人様が病院に緊急搬送され、
脳出血と右半身麻痺の状態になったことから始まりました。

そのご本人様は子どもがいなく、配偶者も先にお亡くなりになっていたため、
親族は、兄弟のみでした。

ただ、兄弟の仲が悪く、入院時にはしかたなく駆けつけてくれたものの、
「もう、呼ばないでくれ」と言われたそうです。

その後、自宅での１人での生活は難しいことから老人ホームに入所しました。
老人ホームとしては、きちんとお金を支払ってくれるか心配だったため、成年後見人を付けてほしい旨を
お願いしたことのことです。

成年後見人の申立ては、誰でもできるものではなく、本人や親族など一定の人しかできないと、
法律上定められています。
※仮に申立てが出来る人がいない場合は、一定の条件のもとで市長が職権で申立てをすることができます。
そして、唯一の親族から絶縁されてしまっていましたが、
これが最後ということでなんとか成年後見人の申立てに協力してもらうことができ、
私が就任いたしました。

そして、今日の不動産売却前の自宅の整理は若干ゴミ屋敷状態だったので、
生前整理や遺品整理を中心に営業している専門家に依頼しました。
とにかくすごかった！の一言です。

ゴミやリサイクルの分類、写真の分別など事細かに作業していただきました。
生前整理だけではなく、単身の方の遺品整理も多くやっているとのこと。
なによりびっくりしたのは、孤独死や自殺の死亡現場の清掃（特殊清掃と呼ぶようです）。

死臭の漂う中清掃する話を聞き、
「みんなが絶対に嫌がることも誰かがやらなければいけない。
そのために私たちは汚い仕事と言われることもしている。」
との言葉が印象的でした。
※死臭はシャワーを浴びても落ちない。３日は残ってしまうそうです。

業者への依頼する際の費用は決して安くはありませんが、
担当者の想いや熱意を聞くと、こちらも熱くなることろがありました。
私も気がつけば、安易な方向に流れていないのか、
情熱をもって職務に取り組めているのか。考えさせられる日となりましたね。

今日の写真は、そのご本人様のマンションからの風景です。
これから物権を大事に使ってくれる買主が見つかってくれることを願います。

船橋市役所裏の司法書士　稲元真一
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